これまで2度会社の買収を経験して、そこに共通するものとは
買収される会社に共通することとは
私はサラリーマンとして働く製造業の会社で、過去2度の買収を経験している。
それまでは独立系、つまりオーナー会社だったが、経営の継続が困難になり商社系の会社の子会社になった。この商社はわが社に主要取引先として原料を卸していた。
また、親会社となったこの商社系の会社が今度はわが社の同業他社に全株式を売却し、親会社が変わった。
最近、積極的にM&Aを展開しているライザップの瀬戸社長は、経営の継続が困難になった会社を買取り、本気で立て直しを図りV字回復を果たした企業もあるというが、赤字が続いて立て直しが困難な企業も売却はせず、そのままグループ企業としていたため、グループとしての赤字転落になったようだ。
赤字企業とはいえ、その企業で働くサラリーマンは、ポンポン頭が変わるのは、あまり気持ちがいいものではないし、変えていこうという気力も失せるというものだ。
買収する前に感じる会社の違和感について
買収発表の数年~半年前に感じた違和感は以下の通り。これはどの企業でも共通すると思われるので参考してほしい。
① 経理のトップが辞める。また短期間で入れ替わる。
② それまで新入社員の採用をしていなかったが、少数ながら募集を開始する。
③ 必要のない福利厚生が充実する(英語の無料セミナーや懇親会の実施など)
④ 売上げ、製造数量が過去最低となる。もしくは徐々に下がる。
⑤ 営業部の経費削減が如実になる。(出張費や販促費用など)
①は、よく言われることです。本当によく変わりました。2年で3人くらい変わったと思います。
②や③は、売却する企業に、新入社員や既存社員を積極的に育成する気持ちがあることを示すためにしていると思います。
④に関しては、製造業の場合、必ず固定費がかかりますので、その固定費を下回る売り上げや製造数量であれば赤字になるため、すぐに分かると思います。
⑤に関しては、買収する約半年くらい前から急に言い出しますので、完全に危ない
ところまで来ています。さっさと辞めれる人は辞めたほうがよいです。
結局サラリーマンとして、どうしたら良いのか
あくまでも私の経験ですが、参考になるのではないかと思います。
買収で親会社が変わるのであれば、まだ救いですが、倒産となるとこれは大変な事態です。退職金も出ないですし、職も自ら探さなくてはならない。
買収の場合、ひとまず新しい親会社になるまではとくに変化なく進むと思いますが、変わった途端に人材削減の対象とされる場合があります。
その際、その会社が中途採用で利用しているエージェントサービスが紹介され、新しい会社を斡旋されることがほとんどです。それまで待つか、また知り合いの会社にコネで転職するかは自らの判断です。
転職か残留か?
私は残ることを選びました。
最初の買収のときは、それで良かったと感じましたが、転職をした方の約2割の方が成功しています。
(以前に支店勤務だったので、支店会という会合を毎年開催していて、その情報です)
では、転職で成功した約2割の方はどのような企業に転職したのかというと、今の会社より資本金が高く年収ベースとして高い企業です。
業界はあえて同じような業界に絞らなくてよいと思います。食品から日用品の業界に行った人間がいましたが、この方が最も成功していました。新鮮味があってやる気も出ているようでしたので、それでだと思います。
現在の会社から転職支援としてエージェントサービスを紹介されることがほとんどですが、以下のサービスを利用している方が成功されたようです。
他には以下のリクルートエージェントも業界のなかでもトップクラスの求人情報を持っているので見つけやすいと思います。
ちなみに成功しなかった約8割の方はどのような企業に行ったかというと、不動産・運送・保険業の方でした。もともと営業職の方は不動産や保険といった営業職で給料の高い職を望んだのでしょうが、2回転職して結局まったく別の職に就いていました。
運送業も支店で配送納品をしていた方は専任のほうが給料が高いという頭でいったのでしょうが、その分朝から晩まで配達をして体力が持たず辞めてしまいました。
(今般、運送業のキツさは問題になっていますよね)
そろそろ、この会社危ないなと感じているあなたはこれからどうしますか。